第6章 新たな罠
ヨンジュからの電話でアミの母は直ぐにユンギの母に連絡していた。
アミ母:「ユンママ、アミのお友達のヨンジュちゃんから連絡あって会社でアミとユンギくんの関係が話題になってるって。」
ユンギ母:「えっ、そうなの?詳しく聞きたいからこれからお茶でもして話さない?」
アミ母:「いいわね。いつものラウンジでいいかしら。」
ユンギ母:「了解。5分後で大丈夫ね。」
何気ない母親同士の話で問題のないようにみえたが、二人の話がソジュンの耳にも入ることになるとは誰も思っていなかった。
アミ母とユンギ母はラウンジで二人の息子と娘の将来の話に花を咲かせており、普段なら気付くことに気付けずにいた。
ラウンジのスタッフにソジュンの手の者がおり二人の会話を盗聴してソジュンに伝えていた。
ただここはアミ母の経営するホテルのラウンジで、芸能人は勿論、政府関係者も使用するため身元調査はかなりする。
今回のようにソジュンの手の者が何らかの経路でアルバイトとはいえ入ることはかなり難しい。
誰の手引きもしくは海老で鯛を釣るつもりなのか???
ラウンジは人の出入りが激しいため、監視カメラが設置してありそのことを承知で利用する者しか居ないので不審者は見つかりやすい。
支配人:「失礼致します。社長、少しよろしでしょうか?」
アミ母:「支配人が珍しいわねどうしたの?」
支配人がアミ母に小声でアルバイトが盗聴器を仕掛けたことを伝えた。
アミ母:「ありがとう。そうなのね。後で執務室にきてちょうだい。」
支配人:「かしこまりました。」
アミ母:「ユンギママ、うちのシェフがどうしても新作のデザートを試食してほしいといってるから少し付き合ってもらえる?」
アミ母はユンギ母に疑いを持たせずにラウンジから離れた。