第7章 7章 初めてのオムライス
謝られたけど、私は嫌だと思わなかった。
むしろうれしかった。
この気持ちは何だろう…
「それは、恋ですね」
お兄ちゃんに相談したら、そう帰ってきた。
「こい・・・?」
女性恐怖の人に恋をするなんて、不可能に近いものをしてしまった私。
どうしよう…やっぱもう近づかないほうがいいよね。
切ないけど、そう思うしかなかった。
だって、かなわないから。
スーツで会うからといって、それは本当の一二三さんじゃないし。
おどおどしている一二三さんが好きで、こないだのベットの時の色っぽい一二三さんも好きで、もちろんスーツの時も好きだけど。
それでもかなわないから。
私はまた病室にこもるようになった。
「かなわないから、逃げるのも情けないけど・・・
それでもしょうがないよね。」
お店に行けるわけじゃない私なら、きっと一二三さんもいつか忘れてくれる、お兄ちゃんの妹だって思ってくれる。
付き合ってるわけじゃない。