第5章 歌舞伎町バニック
帰ってベッドに座り点滴を刺す。
私の前には3人が座って、まるで尋問されてるようだった。
「一二三さん、もう合わないでいいです。
お見舞いも来なくていい。
独歩さんもです。」
そう一言俯いて言う私に3人はすごく困った顔をしていた。
「瑠璃さん、なぜそのようなことを言うのですか?」
何故?それは一二三さんが先に私を拒否したから。
そう思っている。
「お兄ちゃん…神宮寺先生も、必要最低限の関わりだけで構いません。
それに、出て行けと言われれば、私はこの病院から出ていきます。」
そう冷静に言うと、一二三さんは
「拒絶をすることで守ることしか知らなかったんですね。」
そう分からないことを言った。
「先に拒絶をしたのはあなたでしょ?」
私のことを、もう店に来るなと。
誘っておいて、勝手な話である。
「違う、拒絶じゃないよ。」
そう言ってるが、私には何も届かない。
「お店に来るなはまだ15歳だからわかる。
それでも、夜で歩いたりとか出来ないからだではないのに。
一二三さんは病院以外で会う選択肢をしなかった。
それは、拒絶じゃないの?
拒絶じゃないなら何?」
そこまで言うと、私はベッドに潜った。
「今日は疲れたでしょうから、何も言いませんが
あなたは、もう少し自分のしたいことだけじゃなく、気持ちを吐き出せばいいとおもいますよ。」
そういうのは独歩さんで。
気持ち?ショックだったこと?病人扱いされた事?
それはどれも当てはまるけど。
一番辛かったのは、もっと別にある。