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【ハイキュー短編】同じ季節を何度でも【黒尾鉄朗】

第3章 ピンクムーン


SNSのトレンドに

「ピンクムーン」というものが入っている。




ピンクムーン………?





検索すると、4月の満月をそう呼ぶらしい





そういえば、昨日の月もキレイで

満月なのかな?って思ったことを思い出した。





だけど、外が暗くなったこの時間帯



以前ほど自由に出歩くことはできない。





「ねぇ、ママぁ!

ぎゅうにゅうのみたい!」



「うん。ちょっと待ってね」



「はぁい!」





だけど、それは全く問題ではない。




冷蔵庫から牛乳を取り出して、コップに注ぐ。





「はい、どうぞ」



「ありがとお!」



「今日はもうこれでおしまいね?」



「わかった!」





自分のイスに座って

準備万端の子供ちゃんにコップを渡す。





ピコン




あ、鉄朗さん。





「パパ、もうすぐ帰ってくるんだって!」



「やったー!」





時刻はまだ7時過ぎ



だけど、ご飯もお風呂も済ませていて

あとは寝るだけ。





…………。





「ねぇ、子供ちゃん!

パパのこと、駅までお迎えに行こっか?」



「え?!いきたい!おむかえ!

子供ちゃんいきたい!」





目を輝かせながら、小さな手で

テーブルをバンバン叩いてる。



この時間帯に鉄朗さんのことをお迎えに行くのは初めて。





明日も保育園だけど………


でも、8時までには帰って来れるし。





「じゃあお着替えしよっか?」



「うん!」





さすがにパジャマじゃ行けないから


急いで準備する。





「わ~!子供ちゃん!

お着替え上手だね~!」





普段は朝からグズってなかなか着替えない。



むしろ着せても脱ぎ捨てる。



なんなら今朝もそうだった。




なのに、自分でパジャマを脱いで着替えてる。





「うん!だってもう3さいだもん!」



「すごいね~!」





すごーーーい!って拍手する


そして、イエーイ!ってハイタッチ





もちろん今朝も昨日も、


もうずいぶん前から3歳だったけど



パパのお迎え効果はものすごい。
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