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【ハイキュー短編】同じ季節を何度でも【黒尾鉄朗】

第2章 エイプリルフール


「今日早く帰れるように頑張るから。

久しぶり一緒にご飯食べて、

ゆっくり風呂入ってイチャイチャしような?

名前?今日も好き」





そう耳元で囁かれて





「はぁーーーーー!無理!無理です!」



「無理って何?!」



「朝からそんなのやめてください?!」



「なんで?」



「何ででも!あ、そろそろ行かなきゃ!」





黒尾さんとこんなことをしている場合じゃない。





「え?!俺には?!」



「何がですか?!」



「好きって言ってくれないの?!」



「え?!無理ですよ?!」



「なんで?!」



「仕事行きたくなくなっちゃうじゃないですか!

でもほら、私の代わり誰もいないんで。

黒尾さんに振られた後、ズル休みして痛い目みたから

もうズル休み、

というか休まないって決めてますし?!」





シュンとした顔


うぅ、その顔ずるい。





「あ、たぶん帰ってから言います!

だから今日出来るだけ早く帰れるようによろしくお願いします!」



「たぶんって。

でもとりあえず今日は何が何でも早く帰るわ」



「そうしてください!」



「ハイハイ。じゃあいってらっしゃい」



「いいえ!ただいま!」



「は?」



「エイプリルフールでーす!行ってきます!」





で、黒尾さんのほっぺたにチュッて。



普段朝からこんなことしないから

黒尾さん、ビックリしてた。


こんなに甘い朝は初めてかもしれない。





ただ、これは果たしてエイプリルフールだったのか?


そんなのよくわかんないけど。



というか今となってはどうでもいいんだけど。





なんだかすごく、楽しい朝だったな。



--- end ---

2021.4.1 エイプリルフール(に書いたお話!)

2021.7.13
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