第4章 ぽろぽろ、ぽろぽろ。
優浬はハッとした。
今は和んでいる場合ではないじゃないか。
「あ、う~、あぅ…。」
「?」
《お腹!お腹、大丈夫ですか?》
優浬は言いながらリヴァイの腹を指差したり手をワタワタさせたりした。
………言葉が通じないってホントに大変な事だな。
リヴァイは一瞬眉間に皺を寄せたが、優浬が聞きたい事を理解したのか頷いた。
ほぅ…と安心し、ベッドに顔を埋めると、
きゅるきゅるぅ~………
お腹が鳴った。
優浬は恥ずかしくて更にベッドに顔を押し付けた。
見えないが、リヴァイからの視線をビシビシ感じる。
乙女にあるまじき失態である。
穴があったら入りたい……。
頭上でハァ~っとため息が聞こえたと思ったら、頭を鷲掴みにされ、凄い力で顔を上げさせられた。
至近距離でリヴァイと目が合って、優浬は居心地悪そうに目を剃らす。
心臓が凄くバクバク言っている。
言っておくが断じて恋なんて可愛らしい物ではない。
リヴァイは普通に見ているつもりかもしれないが、目つきが悪いせいで優浬にはガン付けられているような錯覚を起こすのだ。
リヴァイさんめっさ怖いッス。
自分の目つきの悪さ自覚して下さい。
リヴァイは手を離し、ベッドから起き上がった。
が、腹から血を流して貧血状態のリヴァイはフラつき、結果、優浬に支えられながらベッドから出た。