第8章 病み上がりにDカップ*
どことなく不満そうだったが素直に言う事を聞いてくれる。 病気の事に関しては完全に私を信頼しきっているらしかった。
「じゃ、せめて真弥の胸みせて。 まだじっくり見た事ない」
ええっ? そう言われて驚くも、そういえば最初にした時も見られるどころかろくに触られてもいなかった。
見慣れてないから目がいく、そう言ってた。
そんなお年頃なんだろうか。
「離れてたらいいよね?」
「………は、恥ずかしい」
「うん。 でもみせて」
ここはどうやら譲らないらしい。
ダイニングとのカウンターを挟んだキッチン側に私は居る。 琥牙は向こう側に。
キッチンの明かりは消えてるから、そんなに見えないと良いんだけど。
そんな事を考えながら寝巻き代わりのキャミソールのボタンを外すと肩紐がするりと腕の下に落ちる。
琥牙がそんな私をじっと見詰めていて、目を逸らしながらゆっくりと前をはだけた。
「……………」
どういう風に、いつまで私はこうしてればいいのか。
ただ見られてる視線だけが痛くって。
不安になった私が両腕を組んでお腹に巻き付ける。
「………なんでなんにも言わない、の?」
もしかして人の体に違和感があるんだろうか。