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オオカミ少年とおねえさん

第40章 コタツから聞こえる愛しい日常




とある日の昼下がり。


人の世界で再就職して何ヶ月かが経った。

会社から帰った私はシャワーを浴びて、家事を済ませたあとにコタツの中に入り、ぬくぬくと惰眠を貪っている。


「供二様! またそんなところに登って。 まだ6歳ですのに、その高さは危険ですよ!」


うちがうるさいのはいつものことだ。 そう思い、うつらうつらと微睡んでいる。



「いーのよ伯斗。 最近獣化したからって、学校帰ってからはいつもこーなんだから。 さすがにみんなの前で、オオカミに変わるわけにもいかないし」


「しかし愛加様。 ハーフの人狼と人との間に生まれたにしては、いささか彼は早熟のような気がします。 これではまるで、雪牙様の幼い頃のような……」


「雪牙くん!? ねえ、彼はこっちには来ないの? 里にいた時はよく遊んでくれたのに」


「愛加様、雪牙叔父様です。 里でお父様とお母様が、愛加様と供二様というお子を持ち、幼少期を経てまた人の世界に戻って参りました────────視野の広い子を育てたいと、それはご両親の本意なのですよ。 そして雪牙様が現在里のリーダーを担っております」




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