第38章 おねだりは露天風呂で*
「……こうやって二人で見ると、なかなかやらしいね」
彼に促されて視線を斜め下に向けると、お湯に浸されて揺れる風景の中で、私の秘裂が肉の竿を呑み込んでいるのが見てとれた。
そこから目を逸らすよりも、どうしようもなく淫猥な気持ちが湧き上がってくる。
「琥……わた…し、もう……」
ゆっくりと、でも確実な動きに合わせて、自分の内側がどうしようもなく欲しがって動いてるのが分かる。
「もうダメ? 大概おれの方ががっついちゃってたけど、こういう風にされるのいいんだ?」
まだ先ほどの絶頂も醒めやらないまま、勢いに流される訳でもなく、再び緩やかな波に襲われようとしていた。
「やっ、あっ…いっちゃ…っ、あっ…あ、あん…っ」
せり上がってくる、より底深く堕ちていく予兆。 それがじわじわと私を侵食し始めている。
「静かに────────」
強ばりの感覚が狭くなりブルブルと体を震わせて、一層の高まりに身を任せる。
声をこらえ切れなくって、瞬間に喉の力を緩まると両方のお尻を押さえ付けて、彼が腰をぐいっと浮かせてきた。
「……………っ!!」
いきなり奥の方を穿たれ、きつく抱きしめられたせいで息が止まり、その瞬間に私からくぐもった喘ぎが漏れた。
「はっ……あ…」
「……ふう。 あんまりぎゅうぎゅう締め付けるから、仕返し」
短い間隔で続けざまに達したせいか、私の体からくたりと力が抜ける。
ごめんね、おれこれ以上は厳しいかも。 琥牙がそう言って私から体を離した。
「もっと続けたいのは山々だけど。 男の欲ってのも厄介だね。 部屋に帰ったら続きするよ」