第6章 どっちが肉食*
「………は?」
「おれはこんなだから真弥の匂いとか声とかに滅茶苦茶興奮する。 多分すればするだけ理性飛びそうになる。 けどここのマンション壁も薄いし、また伯斗とか隣に住んでる奴らに真弥の声聞かれたりするの考えたら、もの凄く嫌で。 そういうので、うまく出来ない」
「……………」
予想外で無言になった。
まさかのヤキモチ再び。
「そんな気分になんない様になるべく避けてた。 こないだの思い出したら真弥が最近色っぽ過ぎてまともに見れなくって」
「……琥牙って、もうすこし加減てものを知った方がいいと思う」
色々と。
「引っ越し代とかはおれが出すから」
「そんなのは、いいけど」
いきなり引越しって言われても準備とか家探しとか手続きとか大変だし、しかも理由がソレって。
「良くない。 真弥、声出さないで」
「んん……!?」
いきなりの口付け、で隙間にぬるっと舌を差し込んでくる。
食べられるみたいなキス。
私の唇や舌を噛んで、吸ってくる。
ちゅ、ちゅうっ。 ぢゅうって。
「ふあ」
力が抜けかけて、強く腰を支えられたままもう片方の手のひらが私の胸を包む。
親指らしきものが布越しにその先に擦れた時にびくんと体が反れた。
すぐに反応してしまうのは先週末中途半端だったせい?