第6章 目的 2 ❇︎ 【煉獄】
あんなに仕掛けてくるから、もっと酷くされるのかと思った。
彼の手や、舌は怖いくらい私の身体を優しく蕩していく。
頭はぼーっとして、口からは誰のものかと思うくらい甘い声が出て、ピクッと身体を跳ねさせることしかできない。
煉獄さんが私のバスローブの紐を解く。
あ…私はまだ脱いでなかったんだ。
「なぁ、頼みがあるんだが。」
「あ…ん?」
「名前を呼んでくれないか?」
「な、まえ?」
「杏寿郎と。」
そう言ってまた私を攻め立てる。
名前を呼ばす気があるのかないのか。
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「ね、なん、で?」
「ん?」
「最初から…そういう目的だったの?」
俺はその問いかけに答えず、彼女の乳房に吸い付く。
「んぁっ」
可愛らしい声を上げる奏。
最初から?いや、どうだろうな。
「あっ、嘘、ついてたの?」
嘘?
俺は嘘などついた覚えはない。
「嘘はついていないが?」
「だって…」
今こうしてるのは何故かって?
「それは君がいけないと思うが。」
「えっ?」
「男は狼だと聞いたことはないか?
どんなに優しそうでも、いい人そうでも
羊の顔した狼だと。」
「無意識にその扉を叩く奏が悪い。」
「んんっ!やぁっ…」
「やめて欲しい時は、やめてと言うんだな。」
俺が既にトロトロになっている蜜口に指を入れれば奏の顎が上がる。
ナカを探れば一際声が上擦る箇所を見つける。
そこを執拗に擦ればガクガクと膝を震わせ身体がしなる。
親指で陰核をグリッと弄れば「あぁっあっあ・・」と達したようだ。
はふはふと息をする奏。
俺はバスローブを脱ぎ、奏の中に入る準備をする。
いや、不覚にも彼女の感じる様子を見て我慢ができなくなっている状態だが。
ばさりとバスローブを脱ぎ捨てると、奏がこちらを見る。
む?
彼女の顔色が悪いか?