第6章 目的 2 ❇︎ 【煉獄】
部屋に着くと、彼は早々にワイシャツを脱ぎ出した。
逞しく、引き締まった肉体美。
思わず見惚れてしまうくらいに。
「どうした、そんなに見られたら…恥ずかしいだろう。」
最初の頃の私なら「恥ずかしいとかあったんですね。」と嫌味を言っていただろうに、今の私はその言葉に逆に照れてしまっている。
「す、すみません…」
さっきのエレベーターの中、ずっと私の腰に煉獄さんの手があって。
動いた反動か分からないけど、何度か腰を撫でられた。
もう朝からある意味焦らされ、お預け状態の私には十分な刺激。
「今日も、俺が先に入った方がいいか?」
「は、はい。その方が良いと思います。」
彼がバスルームに消えると、私はベッドにバタンと倒れ込む。
はー…辛い。
胸はドキドキして身体は疼く。
こんな感じ、初めてかもしれない。
もういっそのこと抱いて欲しい。
…でも、あれだけ言い張ったのに。
私は自分の胸に手を這わす。
くっと力を込めれば、自分の中でもっとと言われる。
「ん…」
ガチャ…
私は慌てて手を退かす。
「眠くなってしまったか?」
「す、少し。でも大丈夫です。お風呂行ってきます。」
そう言って私はお風呂の用意をしてバスルームに向かう。
パシッ
「?」
煉獄さんが私の腕を掴んでいる。
「俺の依頼を覚えているか?」
「は、はい。まだ内容は聞いてないですが。」
「それについて話したい。だから気になるところだけ洗ったら出てきてくれ。髪もそのままでいいから。」
え?急ぎなのかな?
「もしあれだったら、今聞きますけど…」
「いや、行ってきてくれて構わない。でも、なるべく早く頼む。」
私は戸惑いながらも、言われた通り気になる部分だけ洗って部屋に戻ることにする…。
…よし。