第5章 目的 【煉獄】
『あはは…それはまた…』
「笑えないのよ…どうしたら…」
『友達に頼るのも嫌なら、アプリとかで募っちゃえば?』
「アプリで?」
『今マッチングとか多いじゃん?変な人も多いかもだけど。
日時と、バイト代としてこれでどうですかって。』
「ヤバい人だったらどうするの?」
『逃げるしかないでしょ。』
なんじゃそりゃ。
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「うーん…どうする。どうする?」
とりあえず、マッチングアプリをインストールした。
そして、登録とかも済ませた。
プロフィールには
「出会いではなく、彼氏役をしてくださる人を探しています。
私の実家で親戚の集まりにでていただきます。
日時は8月20日〜22日の2泊3日です。
寝泊まりするホテルは手配します。
私と一緒ではありませんのでご安心ください。
少なくて申し訳ありませんが3万円でお願いできませんでしょうか。」
よし。
あとは探すボタンを押せばいい。
でも…
「勇気が出ない。」
生理的に無理なタイプだったらどうすればいいのか。
体目的…だとしたら、実家に行ってくれなどと面倒な条件に乗らないか。
やっぱり怖いな…。
やめておこうかな。
でも…嘘でしたとももう言えないし…笑い者だ。
「そんなのは嫌!
いいや!生理的に無理でも!話さなければいい!」
私は"探す"を押した。