第4章 帰る場所 【冨岡】
「おかえりなさいっ。
おかえり、義勇さん。」
ボロボロで傷だらけ、
血もたくさんついている。
腕も…。
でも生きていてくれた。
帰ってきてくれた。
「私のために帰ってきてくれたんでしょう?」
「あぁ。」
「すごいねっ、生きて帰ってきたよ…」
「あぁ。」
「またたくさん褒めてくれる?」
「あぁ。」
相槌を打つだけでもやっとだろうに、優しい義勇さんは答えてくれる。
ちゃんと待ってたよ。
疲れたあなたがちゃんと眠れるように。
暑い日には2人で団扇を仰ぎあって
寒い夜には2人で温め合って眠ろう…。
「義勇さん…
愛してる。」
「あぁ、
愛してる…。」