第2章 鳥籠の鳥 ❇︎ 【煉獄】
ショーツの上からシミをなぞると、クチッと音を立てる。
「あぁ、こんなにして…。これだけシミを作っていれば俺のを飲み込むのも痛くないな。」
俺が囁くたび奏は首を振って恥ずかしがる。
全く説得力のない首振りだが、そんな君が愛おしい。
ショーツは脱がさず横から滑り込ませるように直接壺口に触れれば、より濡れ具合が伝わってくる。
こんなに垂らすほど…
零してしまってはもったいない。
俺は唇を近づけて、蜜を一舐めした。
いやらしい匂いと音が俺を限界まで刺激してくる。
「や、あんっ!だめ、煉獄さん…そんなっ!」
「そう言って善がっている君も可愛い…。大丈夫、零さないから。」
じゅっと音を立てながら蜜を吸えば、奏は弓形に体を反らせ嬌声が上がる。
我慢できずに可愛らしいショーツも脱がし、太ももを抱えて夢中で舌を這わす。
すると、奏の声が更に高く上擦り、身体がビクンッと大きく跳ねた。
「イッたか…?」
はぁ、はぁと肩で息をする奏。
もう準備はいいだろう。
「…俺も我慢ができない。いいか?」
「はい…来てください…。貴方が欲しい。」
もう俺には我慢することが不可能になった。
「そんな事を言われては、優しくしてやることができそうにないな…。」
余裕のない笑みを浮かべ、俺は手早く自分の衣服を脱ぎ去った。
もうパンパンに聳り立つペニスを蜜口に擦り付ける。
何往復かすると、奏の腰がヒクッと動く。
もう我慢ができないのか。
「杏寿郎さん…もう…」
「…っ!分かった、挿れるぞ…」
ぬぷっと音を立て奏のナカに入っていく。
ゆっくりと暖かく柔らかなものに包まれる感覚に身震いした。
「あぁ…あ…ん…」
気持ちいい、とても。
この上ない喜び。
しかし、俺の中で何かが引っかかった。
「…ちなみに聞くが、初めてか?」
「…い、いえ…初めてではなくて。
でも、そんなに経験はないんです…2回…くらい?」
正直に答える奏を愛しく思うが、君の初めてが他の男だったという事実に俺は無性に腹が立った。
「ほう、その男を覚えていると。」
「えっ、そんな…覚えてなんてっ、あぁっ」
奏が言い切らないうちに俺は腰を打ちつけた。
俺はすぐそこに脱ぎ捨てたスラックスのポケットに手を伸ばす。