第20章 可愛いあなた 【不死川】❇︎
「人がせっかく気遣ってんのによォ…!」
ズチュ…と大きめの水音が鳴ったのを合図に、不死川さんの律動が始まる。
それに合わせて揺さぶられる私の身体は、奥に向かってこられる度、電流を流されたようにビクッとしなる。
「さ、はっ…ん、さね…さ…」
「く…はぁ、」
2人のくぐもった声と水音だけ。
暖を取るものは何もつけていないのに、外との温度差で窓ガラスが曇ってきた。
律動は優しいものから、段々と激しさを増す。
私の身体も順応し、ただひたすらに不死川さんを受け止め続けた。
「実弥…さ…あっ、はっ…」
「奏…、奏…。」
譫言のように私の名前を繰り返す。
なんだかそれがとても幸せな気がして、また下腹部がきゅんと動く。
その時、不死川さんの動きが少し変わり、私のナカでイイところに掠れた。
「ひゃんっ⁉︎」
初めてな刺激に目を見開いていると、不死川さんが一瞬驚いた顔をして、今度はそこばかりをトントンと叩く。
「あっ、えっ…何?だめ…だめだめっ…」
自分の中で何かが起こる気配が迫る。
このままでは私はどうにかなってしまいそうだ。
「1番気持ちいいときだァ…、気にしないで…受け入れ…ろォっ!」
トドメだと言わんばかりに、大きく突かれた時、私は自分の声とも思えない一際高い声を上げ、そのまま意識を飛ばしてしまった。