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あなたの…【鬼滅の刃】 短〜中編

第20章 可愛いあなた 【不死川】❇︎



私は不死川さんから木刀を受け取り、
向かい合って立つ。



「…まさか西ノ宮とこうして手合わせするなんてなァ。」

「不死川様…?」



すると、シィィイ…と呼吸音が聞こえる…。




…来る!!





「風の呼吸 壱ノ型 塵旋風・削ぎ」

「雷の呼吸 弐ノ型 稲魂…!!」




激しい風と、ドンッ!!という轟音が響き…






「おい、大丈夫かァ?」


気づけば私は縁側に寝転んでいた。





「…え?」



「派手に打ち上がったんでなァ。こんなんじゃ柱まではまだまだだ。」



まさか、一瞬で負けた?
もう少し打ち合いできると思っていた。
自分をそんなに過大評価していたことを恥じる。


「精進…します。」

「なぁ、一つ聞いていいかァ?」

「なんでしょうか。」

「お前、なんで鬼殺隊入ったァ?」


「え…」




それは…

あなたに助けてもらったから。


あなたに憧れたから。







あなたに





恋をしたから。






でもそんな理由、言えるはずがない。


「それは…」

「いや、すまねェ。野暮なこと聞いたなァ。」


そう言って不死川さんは台所へと向かい、コップ一杯の水を持ってきてくれた。


「今夜は任務だ。西ノ宮は明日の朝食を作るところから頼む。
とりあえず今日は、この屋敷の中を覚えてくれェ。」


「しょ、承知しました。」




私にかけられた声はとても優しく、
恋をしていた私でさえ、吃驚してしまうほどだった。



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