第20章 可愛いあなた 【不死川】❇︎
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翌朝、私は風柱の屋敷の前に来た。
ゴクリと唾を飲み込む。
私はこの1週間、精一杯やれることをやる。
それから、余計な干渉はしない。
知りたくないことまで知ってしまったら大変だ。
「よし!」
トントン…
「不死川様!本日より担当になりました!」
・・・・・・・・。
トントン…
「不死川様!!」
・・・・・・・。
え。
留守?なんなの?
ドンドン!!
「不死川…」
「うるせェ!!!」
バンっと戸が開け放たれ、私はビクッと肩を震わせた。
…あぁ、嫌よ。
そんな怖い姿知りたくないんだってば。
「失礼いたしました。本日より1週間担当になりました。階級甲…」
「なんで西ノ宮が来たんだァ⁉︎」
「え…条件に合ったのが、私だと…」
言われてきたのですが…。
それより、名前…私言ったっけ?
「男じゃねぇのかァ?」
困った様に頭をガシガシと掻きながら私をじっと見る。
え、それって…
「わ、私は生憎女ですが…」
「あ゛…?」
「男だと思っていただいて構いませんので…!!」
「あ゛ァ?だからそういう話じゃねェ!」
そう言って、奥へと入って行ってしまった。
え、
え?
これって私どうしたらいいの?