第2章 鳥籠の鳥 ❇︎ 【煉獄】
煉獄さんに送ってもらった後、私は1人寂しく自分の部屋に入る。
カサ…
…まただ。
最近、自分の部屋のドアに手紙が挟まっている。
その紙を開くと、「君を見ている。」とタイピングされた文字。
もう、誰なの?
スマホにも知らない番号からの着信もあるし、こうした紙が挟まっているのも増えてきた…
ここ2週間前から…。
そして、
ふわっ
やっぱり。
無駄にいい匂いがするんだよなぁ。この紙。
でも、やっぱり怖い。
ストーカーってやつだよね。
まさか自分に来ると思わなかったけど。
こんな時、煉獄さんと一緒にいれたら落ち着けるんだろうなぁ。
明るい笑顔と、逞しい身体。
どんな奴が来ても絶対私を守ってくれそう。
…って言うか、また会ってくれるって言ってたよね?
えっ、それって私にも可能性があるってことかな⁉︎
きゃー、嬉しい!
こんな紙で沈んだ気持ちも晴れてきちゃう!
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今日の君は百面相だな。
ため息をついたり、難しい顔をしたり、急にうっとりしたり、喜んだり。
そんな君も愛らしいが。
君がスマホを覗いていると、自然と俺と顔を見合わせいるようだ。
話しかけても反応は薄いけど…。