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あなたの…【鬼滅の刃】 短〜中編

第17章 レッツ ポッキー!



ツン…と鼻先が掠めた。

(う、嘘嘘⁉︎私このままじゃ…!!)


ファーストキスがこんな形で奪われるなんて!!


唇に何となくポッキーでもない感触を覚える。
そしてムチュ…と、何かが押し付けられた。







あぁ…とうとう…





と思ったが。
また知らぬ唇の感触のはずなのだが、違和感…。





うっすら目を開けてみると、今までにないくらい至近距離に宇髄の綺麗な目が映る。


「!!!」

奏の唇に当てられているのは
宇髄の長い2本の指だった。


「わりーな。はじめてのキスを俺で覚えると、そのあと大変だかんなぁ。」



宇髄がニヤッと笑い、すくっと立ち上がる。

「授業、行くぞ。」

そう手を差し伸べ、奏はその手を取った。
さらに腰抜けになってしまって、なかなか力が入らない。


「うは、まじかっ!」

「笑い事じゃないんです…」


そう睨む奏。
宇髄はしゃーねーな…と笑いながら奏の両脇に手を入れて、持ち上げるように立たせる。


「ありがとうございます…。」


不甲斐なし…。



何とか立ち上がった奏は
頑張れっ!と自分の足に喝を入れる。


ふと気が付くと、随分先を行く宇髄。
追いつく頃には美術室の前に来ていた。

教室のドアノブに手をかけた宇髄が、そうだ…と振り返る。


「西ノ宮。」

「…はい?」

「お前、下着のサイズ…合ってねえぞ。」


そう言って、ドアを開けて入っていった。



「は、はぁー⁉︎」








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