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あなたの…【鬼滅の刃】 短〜中編

第17章 レッツ ポッキー!



薄々勘づいてはいたのだが、不死川は目が怖いだけで綺麗な顔をしている…。


(じゃなくて!!これは誰かに見られたら大変!大変だけど…助けて!!!!)


ツンとポッキーを唇に挟めるように付けられ、カリカリとポッキーが短くなっていく。
先生とこんなことになるなんて!と思いながら、訳が分からなくなっていると…


「おーぅ、不死川。そいつを返してもらおうか。俺の授業なんだわ。」


上の階段の手すりから、顔を覗かせるのは…


「う…うじゅいひぇんひぇ…」


美術教師 宇髄天元。



あと5センチあるかどうかまで来た不死川。
じっと奏を見つめて、何か葛藤したようにポッキーを離した。

「チッ…、早く授業戻れよォ。」

不死川は奏の頭をくしゃっとして、立ち去っていく。


「全く、ポッキーの日だかなんだかって皆浮かれすぎなんだよなー。」

くちゃくちゃとガムを噛みながら、タンタン…と音を立てながら階段を降りて、奏の前までくる。


「んで?いつまでそうしてんの?」

「んぁ…」

そう言われて立ち上がろうとすると、力が入らない。
まさか不死川にそんなことをされると思わず、腰が抜けてしまったようだ。


その様子を悟った宇髄はニヤッと口角を上げる。


「へぇー。不死川に迫られて骨抜きになっちまったってわけか。」

宇髄は奏の頬をやんわり掴み、顔を上げさせる。

「それは気に食わないねー。」


そう言いながらポッキーを一本取る。
そして、奏に咥えさせた。


「ひぇんひぇ…?」


嘘でしょ?と見つめる奏の視界には宇髄の綺麗な顔しか見えない。


「その状態で喋るな。いけない事してる気分だろーが。」


(してるんじゃん!!!)


そう反抗したいが、パキッと音が鳴る。


「俺は不死川みたいに変な遠慮とかねーから。」

そしてカリ、カリ…と規則的な音を立てて迫り来る美形。
もう頭はパニックだ。



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