第13章 鳥籠の鳥 2 ❇︎ 【煉獄】
「仕方がない…では、少し早いが実習といこうか。」
ちゅっ…と軽く唇を合わせ煉獄先生は私の後ろへと移動した。
「奏、まずは服装から指導しなければならないな。」
と、手を添えたのは私の胸元。
しゅっ…と撫でるようにするとあることに気づく。
「よもや、君はここが何をする場か分かっているか?」
「え、あ…はい。」
「では、なぜまだ下着を付けている?」
…え?
そうなの?
ホテルに来たら外さなきゃならないの?
「す、すみません、知りませんでした。」
「うむ、次は気をつけるようにな。」
「奏、起立。」
「は、はい」
耳元でそう言われ、私はすぐに立ち上がる。
「この短いスカートは…?」
煉獄先生は、質問をすると同時に私の太ももを撫でる。
「こ、これは、これ以上ならなくてっ」
「こんなに短くしてては、誰でもどうぞと言っているようなものだな…。」
太ももを撫でる手は、時々際どい所にも到達する。
私はその度に実際に触れてもらうのかと、期待してしまいピクンと身体を跳ねさせた。
「奏、何故そんなに揺れる?」
「だって…杏寿郎さんが…」
「…じゃないだろう?」
「煉獄先生が…んっ、際どい所も触ってくるからぁ…」
私が切なくて涙目になりながら、後ろを振り返る。
すると、意外にもすぐ近くにあった2つの大きな目と視線がぶつかった。
「私っ、ずっと触ってもらえなくて、辛かったのっ。
嫌われちゃったんじゃないかって。
身体が全てじゃないけど…、飽きちゃったのかなって…」
言いたいことを思わず話してしまって、無意識にポロポロと涙をこぼす。
「そうか…それはすまなかったな…。
もう少し生徒として話したかったが、俺も我慢がならなくなってきた。」
煉獄先生はそのまま私にキスをする。
今まで触れ合わなかった分を埋めるように、触れるだけの可愛らしいキスなど飛ばして、深く…深いキスを。
「んん…ふ…」
息をするのもままならない。