第9章 現代鬼殺隊 〜プロローグ〜
次の日、奏は何となく煉獄に警戒してしまっていた。
そして、それを知ってか知らずか…
「西ノ宮さん!放課後、プリントを回収して社会科準備室に持ってきてくれないか!」
「…はいっ!え、わ、私ですか?放課後…は、はい…」
しどろもどろな返事をしてしまい、不自然極まりない。
「…?予定でもあったか?」
「い、いえ!だだだ大丈夫です!」
「そ、そうか。では、よろしくな!」
少し不審がりながら煉獄は教室を後にした。
「ねぇねぇ、奏ちゃん煉獄先生と何かあったの?」
「ひぇ⁉︎な、何もないよ!何かって何⁉︎」
ここの生徒は大体が鬼殺隊士である。
しかし、記憶のない生徒には嫌な思いをさせないように鬼殺隊であることを隠して生活している。
なので、奏はここに沢山の鬼殺隊がいることを知らない。
それは逆も。
皆も奏が鬼殺をしていることを知らない。
そして、煉獄は柱。
隊士からの憧れも熱い。
先生と生徒という関係に皆ヤキモキしているのだ。
まして、今世では先生として自分たちと柱が関わってくれる。
このお近づきになるチャンスを逃すわけにはいかない。
特に女子は。