第8章 愛情表現 【我妻】
落ち込んでいると
「大丈夫か?」
と声をかけてくれた竈門炭治郎くん。
…とイノシシ頭を被った嘴平伊之助くん。
それから、なんとなく仲良くなり、今に至る。
炭治郎くんと、伊之助くんと一緒にいる時は善逸くんは近寄ってこない。
…完全に避けられている様だ。
「はぁ。」
溜息をつくと、炭治郎くんは心配してくれた。
「…やっぱり好きなのか?」
「え、あぁ。うん。」
炭治郎くんは鼻が利くらしく、人の感情が分かってしまうらしい。
私は入学早々に気づかれた。
「そっか。善逸、悪い奴じゃないんだ。
俺は応援してるからな!!」
「う、うん!ありがとう。」
「お前も物好きだな!!」
「ほっといて!」
そう笑い合えるのが楽しかったし、
応援してくれる人がいるから頑張れる。
その様子を善逸がずっと見ているのも知らずに。