• テキストサイズ

あなたの…【鬼滅の刃】 短〜中編

第7章 初恋  【悲鳴嶼】



しばらく、あははと笑いあったが、行冥は思わず息を呑んだ。


奏が、笑っている。


初めて会った日から、この1ヶ月間
仲良くなって、話すことも増えたが
笑ったことがなかった。

そして、「ふふ」と僅かだが、声を聞くこともできた。


何より、奏の笑った空気は
愛嬌たっぷりな可愛らしい女の子のものだった。


行冥の心にブワッと南風のような暖かい風が吹く。



(なんだ?今のは…)


「…どうしたの?」


行冥の掌に感じる文字。

「なんでもない。だいじょうぶ。」

そう答えて立ち上がり
びしょ濡れになった2人は怖いものはなく、存分に遊んだ。


その間も奏は時折笑顔を見せ、行冥の心を騒がせた。




しかし、ここまでずぶ濡れになって帰ってくるとは思わず、2人の姿を見て住職に叱られたのは言うまでもない。



/ 283ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp