第18章 みんなで旅行!
『家族…ね…。古い記憶を辿っても親の顔も、兄妹が居たのかも思い出せねぇんだ。この名前すら戦争中に助けてもらった軍人から貰った』
御籤「記憶が…ないって事か…?」
直球に聞く御籤には微笑む
『あぁ。どうして生きていたのかも、何もかも記憶がない。気付いたら瓦礫の山と泣き叫ぶ人間の声、多くの犠牲が出る中、たった1人しか救えなかった』
圧倒的な力の前では人は無力すぎる
御籤「……。俺も同じようなものだ…」
『?御籤はフルネームがあるだろ?匕首って苗字が』
御籤はその言葉にハッとしてを見る