第17章 熱を出した少女
『どうって…うーん。あの時の俺は“生きる”って事がクソほどどうでも良かった』
その言葉に全員が驚く
『そんな時に蓮琉を見つけたんだ。ちっこくてヒョロっヒョロで、ぶっ倒れていても生きようとしてる姿がスゲー綺麗で』
ゴクリとウィスキーを飲む
呂駆呂「それで?」
『んで、俺は問い掛けた。』
一郎「問い掛けた?」
『“生きたい”か“死にたい”か』
随分乱暴な問い掛けだと全員が思うが生死を懸けた時だ
言葉なんて選んでいる場合じゃなかったんだろう
『そしたら蓮琉は小せぇ声で“生きたい”って呟いたんだ』
呂駆呂「そりゃあ誰でも生きてぇと思うだろ」
は確かにと笑った