第61章 封
「アイツって」
だれ?
私を産んだママ。
その相手は誰?
気になるのが普通だと思う。
けれど、答えが返ってくる前に千春が話を進めてしまった。
『知りたいのは2つ。まず、獄門教の開門方法』
「…理由は?」
『必要か?』
「今何が起きているか把握するためにも」
『…』
ちょっと、私の話を聞きなさい!
そんな言葉はモゴモゴと、千春の手で打ち消される。
『五条家の権力者である五条悟が、獄門教に封印された』
「…権力者、か」
『それは後にしてくれ』
ちらりとこちらを見た千春。
チャンスだと思ったけれど、本当に一瞥しただけだった。
「いいよ。それで?」
『私達は何よりも先に五条悟の開放を求めている。最もリスクが低い開門条件が知りたい』
「千春、ちゃんだっけ?貴方が開門条件を知らないはずがないと思うんだけど」
『閉門した本人が開ける、または獄門教の効果を打ち消す術式を使用する』
「知ってんじゃん」
『これらは避けたい。他の案が欲しいんだ』
本人が開ける……私がゲームに勝てばいい。
効果を打ち消す……私には出来ないと思う。
もしかして私、信用されてない?
呪霊を殺さないでも鍵を手に入れる方法があるかもしれないのに…。
それに、もし殺さないといけないのならば、悟のためだ……ちゃんと殺す覚悟はある。
「天逆鉾と黒縄のことも知ってるよね?」
『それらは封印された』
「ハイ?誰に」
『……五条悟だ』
天逆鉾も黒縄も、名前すら聞いたことない。
けれど、悟がそれらを封印したことはかなり馬鹿な行いらしくて。
ママは貶すように笑った。
「じゃあ、自業自得じゃん。何でわざわざ助けるの?」
「それは…ムグッ」
『今の五条家は彼1人で成り立ってる。五条悟が消えれば、御三家のバランスが崩れ……あとは分かるだろ』
喋らせてよ!
何で口を塞ぐの!?
「……色々聞きたいけど、不幸になる人が増えるのね」
『…感謝する』