第61章 封
「孫よ」
「「「はい」」」
孫と呼ばれた3人がお婆さんを庇うように前に出た。
女が1人と少女が2人。
(何が始まる…?)
特に攻撃してくる様子もなく、お婆さんを庇うだけ。
何かをブツブツ唱えるお婆さん。
最初の数秒はなんとも思ってなかったけれど、あるタイミングからとても嫌な気配がした。
何がきっかけかは分からない。
何となく、お婆さんを戦闘不能にしなくてはいけないと感じたのだ。
危ないことをしようとしているから、孫と呼ばれた人達はお婆さんを守る。
孫と呼ばれた人達が攻撃をしてこないのは、私に勝てると思ってないからだと思う。
そして、孫達を軽く殺し、お婆さんの息の根を止めることができる私が何もしないのは、誰も殺したくないから。
それを分かっている相手は、この時間が保証されることを確信しているから、堂々と準備をする。
そして、相手がかなり危ないことを行っていても放っておき、私が見守っていることを黙認し、次の手を教えてくれるのは、やはり1枚上手のお姉様だ。
『札、準備』
「何の?」
『殺したくないなら、動きを封じる系統のもの』
「分かった」
その系統の札ならいっぱい余ってる。
いつもは札なんてものは使わずに、私が呪霊を殺しちゃうから。
「今7枚あるけど」
『いつも10枚は用意しとけって言ったよな』
「ご、ごめんなさい。今作ります」
そうだったそうだった。
最低10枚は基本だって、昔死ぬほど言われたんだった。
『…』
「ごめんなさい」
『怒ってない』
「…ごめん」
この札を作ってる最中でも、誰も私に攻撃してこない。
なんで?
頭を働かせてよ、バカ。
千春がいるからって、自分が主体で動かないといけないんだよ。
大人になったんだから────
「なんで私に何もしないの?」
「わしらは無駄な戦いはしない主義で」
「……なんか、貴方のこと見たことあるかも」
「そうか?」
誰だっけ、なんて考えながら札を量産。
途中、拳が飛んできたけど気にせず量産。