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【呪術廻戦】infinity

第60章 こてん



「……っと、あいす…どー…つ、あめ、ちゃ…」
『ご・は・ん』
「…waかんない…て」


なんで今、ご飯のことなんか聞いたのだろうか。

ご飯、か。
多分、ここ何日かまともなものは食べていない。
一昨日、恵になにか貰った記憶があるけれど、少しつまんで結局冷蔵庫につっこんだ。


「千夏」


だから、みんな黙ってよ。
苦しいんだよ、こっちは。


『千夏』
「…る」
『五条が呼んでる』


悟?
どこ?


「…じょ、ぶ、なの?」
『大丈夫じゃないから、起こしたんだろ』


なんでそんな厳しいことを言うの?


『頑張れ』


千春はいっつもそうだ。
無理難題をポンって軽く投げてくる。


「…ったよ」


でも、そのおかげでここまで強くなれたし、生きてこれた。
今私がここにいられることが、その証拠。


手に力が入らなくて、痙攣する中頑張って立ち上がる。
ふらっと、ふらっと。


「もう…う 、るさいなぁ…」


千春が戻ってきてくれて、呪力操作も簡単になった。
私の体が自分の呪力量に耐えられないから、使えば使うほど楽になる。


「さとる〜…」


目を開けなくても、悟のことは雰囲気でわかる。
手を前に伸ばして、後ちょっとで、あとちょっとで…


「千夏」
「あっ」


悟の髪の毛だ。
そのまま手のひらを顔に下ろしてぺたぺたと触って。


「ん?今どんな格好してるの?」


ぐるぐるすること覚悟で、目をうっすら開けると、そこには…。


「…?」


目を開けてもよく分からなかった。
なにこれ?
悟はどうして…


「いいから逃げろ」
「逃げ、る?」
「おい、千春。何してんだよ。早く連れてけ」
『できたらやってる』
「ッチ…」


待って。
これは一体…どういう状況?


「…」


一瞬思考が止まる。
けれど、私はこういうピンチにの対処には慣れている。


ふつふつと湧いてくる怒り。
我慢の限界を超えたそれは、声となって表に出る。


「傑!!!!!!!!」


そして、この場において、私の大好きな人をどうこうできる人間は限られていた。



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