第58章 特別編①
来る翌日。
「え、え!?めっちゃ嬉しいです!え、食べても…!?」
「いいよ。美味しさは保証する、この隣の奴が」
「家入さんが保証するなら美味しいはずで…」
「私の保証は美味しくないってことか?」
「い、いえ!そういうことでは…」
「……毒入ってませんよね?」
「私らをなんだと思ってんだ、おい」
「冗談ですよ。ありがとうございます。後でゆっくりいただきます」
「……?」
「受け取らないなら私らが食べるぞ」
「い、いや、貰う……が、本当にあのお前らか?」
「「そうだよ」」
「……信じられん。有難く頂戴する…」
そして、
「じゃーん。前にならべぇ!」
「かわいい女の子達からプレゼントがあるぞ〜」
前に並んだ大男ふたりに普通のラッピングを施した袋を渡す。
特別なラッピングは第2段階としてとっておく。
「おっ、手作りじゃん。いつ作ったん?」
「一昨日。冥さんの家で、千夏と歌姫先輩と私で」
「へぇ。美味しそう」
「ちゃんと味見もしたから大丈夫!」
「「それなら安心」」
「「おい」」
第1段階が落ち着きを見せたら、もうひとつの方を渡そうと思っていたが……
ピンポンパンポン
”第1学年、五条悟、五条悟。至急、理事長室まで”
「めんどくせぇ」
「いってらー」
こうなれば、五条は中々帰ってこれないし、なんなら明日まで暇が無いかもしれない。
(え、どうする?)
(夏油にだけ渡す?)
(……そうしよう)
出来れば美味しい内に食べて欲しいし。
最悪、五条の分は部屋の前にでも置いておけばいい。
「夏油ー」
「これ貰え〜!!」
特別包装の方を投げ渡し、私達はその周りをぐるぐると回った。
「第2段階!」
「嬉しいかぁ?嬉しいだろー」
『もうひとつチョコを貰った』とだけ認識した傑は、ふたつを見比べてようやく『第2段階』という意味を理解したみたい。
「こっちは中身も違う?」
「うん。ちょっとだけね」
甘いものが苦手な彼にとって、お菓子の量が増えるのはあまり宜しくないかもしれないが、ちゃんと喜んでくれたみたい。