第58章 特別編①
翌日。
「みんな、おは……あれ、悟は?」
翌日、始業の時間になっても五条は現れなかった。
寝坊が理由で遅れることはないと皆知っていた。
「あー。連れて来ますねー」
が、しかし。
昨日の惨事を知っている私達は、寝坊だろうななんて、なんとなく察しがついた
「行くのは傑だけでいいだろ」
「「何言ってんの。思い出は写真に残さないと」」
ハッピーアイスクリームなんて言っちゃって。
片手に油性ペンを持って、寮へ戻った。
五条の部屋の鍵は基本的に開いている。
そのため侵入するのも簡単で、彼は昨日の格好のままベットでぐっすり眠っていた。
(髭〜……からの)
(ゲジ眉!)
「ぷっ…くくっ…」
(静かに!……くふっ)
(お前ら、容赦ないよな…)
(傑だって……いや、そこは”肉”だろ…かっ、ふふっ…)
最強を名乗る術師がこんな風に遊ばれていいのか。
不用心極まりない。
これはその罰だ。
完成した顔をネタにして何枚もの写真を撮っても、彼は起きない。
お酒の力の偉大さを知る。
「そろそろ起こさないと、先生が来る」
「そーだな」
「おーい、起きろー」
ぺちぺちと…頬を叩き。
それでも起きない彼の腹を叩き。
段々雑になる起こし方に、また笑いが漏れた頃。
「……ん゛」
「「「おっ」」」
起きた。
この、変て、こな……
「ぎゃーはっはっ!!!腹いたァい」
「やばいやばいやばい!写真!」
ただでさえ面白いのに、眉間に皺を寄せられると、それはもう笑うしかなくて。
「っ…」
二日酔いだろうか。
頭を押える彼を心配する気持ちもあるが、それ以上に面白すぎた。