第58章 特別編①
部屋に戻ると、何故か3人とも爆笑していて。
あ、絶対酔ってる…と、すぐに察した。
自分の部屋に戻るか否か。
部屋に戻ったら1人になるし、つまらない。
という浅はかな考えで、先に進む。
「おかえりー」
「ただいまー」
硝子はお酒に強いから全く顔は変わらない。
傑は最初の1杯で終わらせたみたいで、今はスポーツドリンクを飲んでいた。
そして、五条は…
「…」
「ぷっ…」「くくっ…」
顔を真っ赤にして潰れていた。
「ちょ、どんだけ飲ませたんだよ!?」
「梅酒1杯だけだよ」
「悟、弱いから」
「なんで知ってんの」
「「普通に前飲んでたし」」
なんで飲んでんの!?
「いつ!?」
「千夏が先生と任務行ってる時」
「だから!なんで飲んでんの!まだ高校生だよ?」
「硝子のせいだな」
「うん、私のせいだな」
みんなして法律に甘いんだから。
(お酒は20歳からだよ!)
「うるさい…」
「「「…」」」
首がぐでんぐてんさせて、不機嫌を露わにする五条。
(…うわぁ、だる)
(きゃあ、かっこいい!)
(酔ってる…)
顔は赤いし、目はとろんとしてるし。
それでいて、不機嫌なんて。
どストライクなんですが?
「なんだよ」
「…え?かっこいいなって…」
久しぶりに目を見て話してくれるから、少し驚いてしまう。
「なんだそれ」
「五条はいつもかっこいいよ」
だから、ここぞとばかりに褒めちぎる。
「全部全部、かっこ」
「目は?」
少しだけ充血した目は、私をこれでもかと見つめてくる。
「あ…」
「褒めて」
「す、すっごく綺麗だし、吸い込まれそう」
そう言うと、五条はふっと笑って、私の頬に手を伸ばした。
(え、えーーーーーー!?!?!?)
驚いていると、そのまま後ろに押し倒された。
(な、っ、え、あ、)
普段している妄想は、五条に笑いかけられたり、お喋りしたり、手を振り返されたり…。
つまり、こんなことは想像したことすらない!!!