第58章 特別編①
「ねぇねぇねぇ」
「…」
「僕、寝られないよ」
「…zz」
「ちょっと〜!!!!」
酷い。
僕の彼女、酷すぎる。
「起きなさい」
「…んー」
明日からまた会えなくなるのに、この子は僕との時間を寝過ごそうとしている。
「しないの?」
「…眠くないの?」
千夏と過ごすなら三徹くらいは余裕だけれど、眠いかどうかと聞かれたら、それはもちろん眠い。
「それより抱きたい」
「睡眠欲より性欲?」
「うん」
本当は毎日だって抱きたいくらいなのに。
千夏は違うの?
「…ちょっとだけ寝ない?」
「千夏、寝たら起きないじゃん」
「起きるから。悟に休んで欲しい」
僕の休息は僕が決める。
そう心の中で呟きながら、千夏をベットに運んだ。
「…ダメ?」
服の中に手を入れた。
「…いいけど、お願いひとつ聞いて」
「なんなりと」
抱ける!!!!
なんでも言うこと聞くよ、お姫様♡
「朝まで一緒に寝て?」
「それだけ?」
「うん。悟、いつも先に起きちゃうじゃん」
「千夏が起きるまで待ってて、ってこと?」
「そゆこと」
ああ、なんて可愛いんだ。
「約束」
「…やったぁ」
こんなことで、そんな笑顔を浮かべちゃって。
この先何回もあるであろう、僕が用意するサプライズを目の当たりにしたら、千夏はどうなってしまうのだろうか。
「じゃあ、”キス”」
「はぁい」
ちゅーじゃなくて、キス。
大人のキス。
僕の手で乱れる千夏を見せて。
僕だけの千夏。
ずっと、僕だけのものだ。