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【呪術廻戦】infinity

第8章 夏の幻想


*****


「「海ーーーー!」」



『Foo!』と外人さながらに叫びながら海に飛び込む。

冷たい水。

白い泡が視界を覆い、思わず目をつぶる。



「あんた達、はしゃぎすぎ」

「硝子ー!傑ー!荷物置いて早く来なよ〜〜!」

「あはは。もう何を言ってもダメだな」



海に来たのは何年ぶりだろうか。

こんなに気持ちよかっただろうか。



「いてて。貝踏んだ」

「硝子ーーー!」

「叫ぶな。恥ずい」



楽しい。



「すーぐー……」

「うるさい」

「モゴモゴ…(口塞ぐなぁ!)」



楽しすぎる。



「あれ、五条は?」

「千夏と一緒に飛び込んで……あれ、どこいった?」



3人で周りを見渡しても、どこにも白髪がいない。

前後左右に気を取られ、下から忍び寄る影に気づくものはいなかった。



「ばぁぁ!」



死んだ、と思った次の瞬間。

私たちの顔に水がかかった上に、少し勢いがあったので水が痛い。



「やぁ。皆、楽しんでる?」

「悟が来る前はね」

「何それ」

「あんたが邪魔ってこと」



1歩、後ろに下がった。



「どうした?」

「…すみません、写真撮ってもいいですか?」

「「「は?」」」



眩しい。

眩しすぎる。

水の滴るいい男といい女。

胸にかけていた防水の貴重品入れから携帯を取り出す。





パシャ、パシャパシャ…!





「ぐっ……。エロッ」

「おまわりさーん。ここに変態がいるんですけどー」



白い肌に泣きぼくろ。

それでいて、黒ビキニを着るなんて。



「うっ…眩しい!そこら辺歩いたら絶対に失神する女出てくるよ」

「褒めてるんだよな、それ」



程よく焼けている肌に、綺麗に割れている腹筋。

結わっている髪から滴る水を集めれば高値で売れそうだ。

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