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【呪術廻戦】infinity

第55章 こうするしかなかった



あの日、クラスメイトに怪我を負わせてから1年間。
私は家に帰らなかった。
忙しくて帰る余裕なんてどこにもなかった。

一応、私が衣食住に困らず暮らしていることは、夜蛾学長が知らせてくれていたみたいで、私の元に「帰ってこい」とかいう連絡はこなかった。
今では、学長が意図的に私まで連絡をおろさなかったのだろうと思っている。
そして、きっとそれは正しい判断だった。

1年が経って、私は学長と一緒に家に戻った。
私は2人がどんな思いでこの1年を過ごしていたのかなんて知らないし、想像もできなかった。
そして、 2人も私が何をして、どんな風に暮らしているか知る由もなかった。

私の知っている家族というものは、どんなときも笑顔に溢れていて、叱られてもすぐに仲直りできるものだった。
だから、2人が「なんで連絡しなかったんだ!」「どうして帰ってこない!」と怒っているのを見て、言い分はあったけどとりあえず謝った。
謝ったらいいと思っていた。

でも、2人は私の平然とした姿勢に腹を立て、二度と来なくていいと言った。
私には意味が分からなくて、学長に「2人はなんで怒ってるの?私、謝ったよ?」と聞いたのを覚えている。
学長はそれに対して「すまない」と謝って。
私達はそのまま高専へ戻った。

帰ってからも2人の言葉と表情が頭の中をぐるぐる回って離れなかった。
そのせいで入学前日に風邪をひき、出鼻をくじかれたのは別の話。

当時は外出も制限されていたから、2人との連絡は学長経由。
でも、学長は何も教えてくれなかったから、私も2人に対して特にアクションを起こさなかった。

二度と来るな、と言われたから、二度といかない。
あれ、そしたら一生会えないよ?
なんて。
馬鹿な考えに時間を使い、再び会いに行こうとしたときには冬になっていた。

この頃にはある程度の外出が認められていたから、1人で普通に家まで行ったのを覚えている。
あ、でも。
硝子達に勇気を貰った記憶があるから、それなりにビビっていたんだろう。


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