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【呪術廻戦】infinity

第55章 こうするしかなかった



*****

「え…今なんて?」
「縁を、切らせてください。手紙もいらないし、私の知らないところで、どうか幸せになってください」


お父さんもお母さんも大好きだった。
優しいし、干渉してこないし、好きなことをさせてくれたし。
好きなところはキリがないくらいある。


「ど、どうして?」


でも、私には合わなかったんだ。
無性に与えてくれる愛が苦しかった。


「ねぇ…」


”次、その面見せたら…殺すからなっ…!”


「志保。少し落ち着きなさい」
「でも!」
「…千夏の話を聞こうじゃないか」


そして何より。
お父さん達が嫌われることが、苦しかった。


「…隣の家。おじさんの家でしょ?」
「そ、そう!お、お父さんの仕事で3ヶ月だけこっちにいないといけなくて…。家を貸してもらってるの」


お母さんのお兄さんが暮らしてる。
お母さんとおじさんは縁を切っていない。


「それが…どうしたの?」
「私はおじさんが嫌い。だから、お母さん達と縁を切る」
「なっ……兄さんが嫌いなの?それだけ?」
「そう」


勝手なのはわかってる。
でも受け入れて欲しい。


「なんで?兄さんが何かした?」
「…別に」


席を立つと、意外にもお父さんが私の腕を掴んだ。


「離して」
「本当のことを話してくれ」
「だからっ」
「もう後悔したくないんだ」


”もうやだっ…なんで私ばかり嫌われるの…!!!”


「私だって…もう嫌われたくないのっ」


あの時の私は心が幼かった。
だから、おじさんの言葉を受け流せず、涙を流した。


「俺らが千夏を嫌いになるわけないだろ」
「でも、面倒だと思ってた!」
「思ってない!」


なんで…。


「思うわけ、ないだろ…?」


なんで…。
お父さんが泣くの?



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