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【呪術廻戦】infinity

第54章 曇


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「おはよう、千夏」
「おはよう。お父さんは?」
「今日は休みだから、まだ寝てる」
「ふーん」



私が通っていた中学校は、簡単に言うとふたつの小学校の生徒を混ぜて÷2した感じ。
知っている人も、知らない人も半々くらい。
けれど、私が振る舞いを買えなかったからなのか、新しい環境でも私に対する視線や態度はほとんど変わらず、入学から3週間経った今も友達はいない。



「いってきます」
「いってらっしゃい」


けど、辛くはない。
千春がいるから、寂しくない。

波風立てず、平穏に。

これが私のモットーで、五条くんとの約束を守ることに必死だった。



「ただいま」
「おかえり」


「いただきます」
「はい、どうぞ」


「ご馳走様でした」
「お粗末さまです」


「おやすみなさい」
「おやすみ」


私と両親はもう何年もこんな感じ。
必要最低限の挨拶しかしない。


「波風立てず、平穏に…」


普通に生活することは思いの外難しいけれど、もう慣れた。
普通に登校して、普通に授業を受けて、普通に帰宅して、普通に寝る。
普通に、普通に…。


『宿題』
「今やろうと思ってたのに。千春のばーか」
『…』
「ごめんなさい」


普通を意識するほど、自分が普通とかけ離れていることを自覚して。
どうして私は普通じゃないんだろう、と馬鹿な頭で考えて早数年。
答えは未だ見つからず…。


この先も、何年先も、ずっと。
私はこうやって生きていくのだろう。
千春と2人で、ずっーーー……と。


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