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【呪術廻戦】infinity

第53章 本気で想う大切な人



「ふざけないで」


何がしたくてこんなことを……というのも、分かっている。
どうせ私が悟に付き合うまで続くのだろう?


でも、私は前にも言っている。


中途半端に関係を続けようとしないで。
それが一番辛いのだから、と。


「悠仁、あんたが…」


近くにいた悠仁の服をつまむ。


「えーあー…」
「腹痛、頭痛、その他もろもろの嘘。ついたら怒る」


そんなことを言った向こうでは、恵がリンチにあっていた。
野薔薇に頭をグリグリやられている恵はそっと


「痛い」


と、はっきり言った。


「あーっと!伏黒が痛がってる!」
「…」
「俺、伏黒のところに…」


悠仁が指をさしながら、猫のような目で見てくる。


「…もういい」


悠仁の服を離し、1度叫んだ。


「あーーーーもーーーーー!!!!」


妙にスッキリとした心の余裕を糧に、大人集団へ歩み寄る。


「ホテル、取ってる?」
「いーや」
「じゃあ、一緒のところでいい?」
「介抱してくれるの?」


首だけ起こした悟がニヤついて言う。
だから、私は無表情で突きつけた。


「部屋まで連れてくだけだからね」


関わりたくないのに。


「やった♪」


この人の無邪気なワガママを許してしまうのは何故だろうか。


「んじゃ…」
「あ、ちょ」
「れっつーごー!」


素早く立ち上がった悟はその流れでサッと…私を抱き抱えて。


「なんだ、仲良いんじゃん」


茶番を繰り広げた皆はケロッとして私達に手を振る。


「まさかこのままホテルまで歩く気?」
「そう」
「恥ずかしい、降ろして」
「足痛めてるのに歩けないでしょ」


なんで…。
私、ちゃんと歩いてたのに。
そんな疑問は口に出していないのに悟に伝わって。


「分かるよ。何年一緒にいると思ってんの」


なんとも言えない想いが口の中に溜まって、別の形で吐き出すことに。


「一緒にいるの、バレちゃう」
「大丈夫。鈴木ちゃんに運貰ってきたから」
「でも」
「そもそも、僕、まだ出張中ってことになってるから」


悟の言い分は全く分からなかったけれど、私は悟の言葉なら信じられる。


「だから、大丈夫」


根拠の無い言葉でも、信じられる。
信じてしまう。

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