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【呪術廻戦】infinity

第51章 コイワズライ


*****


「鈴木さん!おはよー!」

「…」

「昨日もゲーム?どこまで進んだ?」



ここは、どこだ?

というより―――――



”灰原先輩…!?”



はるか昔に死んだはずの彼が、目の前で話をしている。

立っている。

動いている。



”先輩!!”



あの頃から一つも変わっていない灰原先輩。

衝突する勢いで駆けよると、ぶつかることもなくそのまま体がすり抜ける。



(…ああ、これは)



灰原先輩をにらみつけている偉そうな女。

それは紛れもなく昔の私。

他人が離れていくように、金をかけて髪を脱色し、殻にこもるようにゲームをやり込んでいた頃だ。



つまり、これは単なる私の妄想の世界。

灰原先輩は生き返ってなどいない。

当たり前だ…私は何を期待していたのか。



「この間実習行ったんだってね!どうだった?」

「…普通です」

「そっかー」



起伏のない声。

私はこんなに感じが悪かったのか?

…こりゃ、指摘されるわけだ。



「じゃあ、お疲れ様会しよ!」

「…結構です」

「みんなでご飯でも!」

「結構です」

「えー…じゃあ、また今度さそうね!」



話の途中なのに、勝手にいなくなって。

私はこんなにもムカつく女だったのか。



”ねえ”



男勝りな歩き方の自分に声をかける。



”灰原先輩の誘いに乗りなさいよ“



届かないと分かっているけれど。



”今しか…できないんだよ”



灰原先輩の誘いを断るのも、つんけな態度をとるのも今しかできないけど。



”後で死ぬほど後悔するんだよ”



…まあ、このころの私はまだ何も知らないから仕方ないけど。



”早く灰原先輩に恋しなさいよ”



とにかく。

しばらくすれば、彼女も知ることとなる。









消しても消えてくれない、迷惑な感情を。









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