• テキストサイズ

【呪術廻戦】infinity

第50章 熱源


*****


ぼぉー。



ぼぉー。



「あのぉー集合かかってますけど」



ぼぉー…。



「…今行く」



全て、全て、つまらなかった。


全て、全て、運が決めてしまうから。



「えー、今日からお前らの担任を務める…なんだ、あれだよ」



小さい時から呪霊が見えた私は、物心ついた時からこの学校に入学することが決まっていた。

スカウトされたから。

そういう運命だったから、そのまま従った。



サイコロを一振すれば、大抵の事は自分の思い通りにできた。

その代償は必ずあるけれど、それでも誰もが羨むような力だった。



「んーまぁ、次は校舎紹介だな。付いてこい」



だから、今までの15年間、何もかもがつまらなかった。

かろうじて、趣味であるゲームがあったから、生き延びられたようなもの。



ここがどんな場所なのか、この世界がどのようなものかは、理解している。

死と隣り合わせなんて…リスキーにも程がある。



でも、それは間違いなくスパイス。



「一通り紹介したか…。今日はお前らしか学校には来てないけど、一応先輩たちもいるから」

「今日はどうしていないんですか?」



真面目そうな男の子が質問する。



「…さぁな。先輩らのことはあまり気にしない方が…っていうか、気にするな。痛い目見るぞ」



気にするなって…

同じ学校の先輩なのに?

1学年の人数が極端に少ないこの学校の先輩なのに?



「頼むから、お前らは真っ当に生活してくれ。システム的に怒られるのは担任だから」



この時の担任の顔は、夜眠る時に脳裏に浮かんだ。



(…ふぅ。何とかなりそう)



親元を離れた初日で不安だらけだったけれど、意外と上手くやっていけそうだった。


/ 1115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp