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【呪術廻戦】infinity

第38章 心臓



『それと、誕生日は空けといてくれた?』

「うん!お祝いしてくれるんでしょ?」

『今までで1番豪華な誕生日にしてあげる』

「な、なんか怖いけど…。すっごく楽しみ…」



”僕、すっごく楽しみです!”



「あ…」



漏れた声を戻すように口を抑えた。

脳を過るは、灰原の子犬のような笑顔。



『どうしたの?』

「…ううん」

『…今からそっちに行こうか?』

「本当に大丈夫。ただ…」



灰原が死ななければ、平和にあの年を過ごせていたら、私達はパーティーをする予定だった。

私の誕生日パーティー。

企ててくれたのは硝子で、誘いに乗ってくれた灰原は、自分の誕生日パーティーかのように喜んでいた。

欲しいものは何か、と何度も聞かれて。

灰原が選んでくれたものならなんでも嬉しいよ、と返せば少し頬を膨らませて。



「私って、灰原のこと大好きだったんだな〜と思って…」

『そっち行くよ』

「ううん、本当の本当に大丈夫!」



もう一度あの笑顔を見たい。

周りが引くほどの天然ぶりを味わいたい。



「…そういえば、悠仁って灰原に少しだけ似てたよね」

『そう?』

「えー、似てたよー」

『うーーん…。僕には分からないや』



そうか。

だから、悠仁と話しているとノスタルジックな気持ちになったんだ。

灰原に似ているから────



『じゃあね。また連絡する。無理しないでね』

「あ、うん。またね」

『…好きだよ、千夏』

「わ、私の方が好き!」

『はは!じゃあ、切るよ。おやすみ』

「…おやすみ」



電話の画面を眺めながら、部屋に戻る。

野薔薇は既に布団にくるまっていた。



「寝てる?」

「んー、起きてるしー…」

「全然寝てていいよ」

「まだ聞くことがあるから…」



そう言って、野薔薇はつまらなそうに肘を着いて、こちらを向いた。


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