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【呪術廻戦】infinity

第5章 空蝉



「五条さん達なら、帰ってきてないですよ」
「えっ……」


せっかく最短ルートで帰ってきたというのに。
五条と傑はいなかった。
確かに2人は「東京」と言っただけで、高専にいるとは言っていなかった。
けど、あの女の子の面倒を見るために帰ってきてると思ってた。
育児放棄ならぬ、面倒放棄をするかと思ってた。


「まーじか……」
「はい。では」
「ちょっ、七海ちゃん。それはないない」


七海の手をギリギリで掴み、自分側へ引っ張る。


「硝子も歌姫もどっか行ったし1人なの。構ってよ」
「灰原を呼んだらどうです?」
「いいよ。でも、七海ちゃんも居なきゃダメだよ」
「…何故」


初めて会った時から、何故か嫌われている。
照れているだけかもしれないが、少なくとも目に優しさはこもってない。


「ねーねー、なんかゲームでもしよーよ」
「ゲーム?いいですよ!」「しませ…」
「七海ちゃんも強制参加だからね〜」


わたしが用意したのはモノポリーというゲーム。
ひとつのマスが地域を示していて、そこに自分の家を建設していくゲームだ。


「1、2、3…。よっしゃ!買えるぜ!」
「120ドルですね」


現在、私が所有している土地は4つ。
灰原は5つ。
そして、七海ちゃんは2つ。


「あーれ、七海ちゃん。また私にお金払わないとじゃん」
「…いいんですよ」
「七海、やばくない?大丈夫?」


私と灰原は私たちのどちらかが勝つと予期していた。
しかし。
終了予定時刻に近づくにつれて、雲行きは怪しくなる。


「刑務所に入ってる時が1番安心してられるわ〜」


お金はどんどん無くなり。
チャンスカードがチャンスでなくなり…。


「私の勝ちですね」
「…」「…」



七海ちゃんに負けた。
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