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【呪術廻戦】infinity

第32章 世代交代の道標





「まあ、千夏、明日には帰ってくるから仲良くね」

「明日か…。いきなり殴ってやろうかな」

「おいおい…」

「今ならアイツのことぶちのめせる気がするし」



腕をまくった野薔薇に、僕たちは揃って首振って笑った。



「なによ」

「無理だろ」

「冗談もほどほどにしろって」

「情けない…。それでも男か?」



そういう問題ではないという恵。

そうだ、そうだ、と煽る悠仁。



「伏黒に限っては2級でしょ。あんただって余裕でしょ」

「…はあ?」

「2級が4級にビビってどうする…」



わーわーとまくし立てる野薔薇に、3人は驚き…驚いた。



「釘崎…お前、とんでもない勘違いしてんぞ」

「は?どこ」

「八乙女さんは4級じゃない」

「…じゃあいくつなのさ」



恵が確認を取ってくる。



「言っていいですか」

「いいんじゃない?」



野薔薇の勘違いはどこから来たものなのか。

今まで誰かに聞いたことはなかったのだろうか。



「八乙女さんは、五条先生と同じ特級だぞ」

「…まじ?」

「マジ」

「冗談?」

「違う」



野薔薇が混乱して立ち止まっている間に、僕は千夏に電話をかけた。

けれど、携帯の電源を切っているのか、繋がらなかった。



「アイツが…特級って…そんな、強いの?」

「強い」

「めっちゃ」

「僕よりは弱いけど。まぁ今は1級で登録されてるけどね」



諦めて携帯をポケットに入れた。



「それより、結局何食べるの。もう恵、決めちゃって」

「何で伏黒なんだよ!」

「こーゆー時はだいたい恵が決めるのー」

「…じゃあ、牛丼で」

「は!?牛丼なんていつでも食べれんだろ!」



一方、野薔薇は。



「野薔薇、置いてかれるよ」

「…はい」

「そんなに驚いた?」

「いや、まぁ、そうなんだけど…。そうなると、話が…」

「話?」

「直接アイツに聞きます……おい!待て!勝手に2人で決めんな!」



走りゆく野薔薇の背中を見て、僕は一丁前に考え事。

これは興味本位。

好奇心。

普通に2人の過去を知りたくなった。

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