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【呪術廻戦】infinity

第30章 疲れとストレス



「先にお風呂入る!!」

「どうぞ」



返事もしたくないってか。

ああ、そうかい、分かったよ。

1人でぶつくさ言いながら、サッとお風呂に入る。

数分で入浴を終えると、注意して着替える。

恵を誘惑しているような格好にならないように、何度もチェックを重ねた。



「次、恵の番!そしたら、ご飯食べよ」

「はい…」



怒りを鎮めながら、メニューを眺める。

正直、今は甘いもの以外食べたくないが、この時間に甘味を爆食いするのは危ない。

私がお風呂に入っている間に、恵には食べたいものを決めてもらっていたので、もう頼んでしまおう。



食後の自由時間。

同じ部屋にいながらも、私たちに会話はなかった。

何故なら、私は携帯とにらめっこ、恵は読書をしていたから。



「そろそろ寝よっか」

「はい」

「明日は普通に起きていいからね」

「普通って何時ですか」

「いつも通りってこと」



別に急ぐ必要は無い。

放課後までに高校に行けばいいのだから。

携帯を投げ捨て、私はソファーに横になった。



「恵はベット使ってね〜。私はソファーで寝るから」

「いや、反対でお願いします。八乙女さんがベットを使ってください」



顔を上げると、恵が冷たい目で私を見ていた。

うん、いつも通りだ。



「ありがとう。でも、恵が使って」



術式を使って、恵をベット方向へ押す。

恵はこっちに来ようとするが、太刀打ちできるわけがなく、諦めた様子でベットに腰かけた。



「ズルいです」

「なら、2人で並んで寝る?」

「…俺がベットを使わせてもらいます」

「はは!じゃ、おやすみ〜」



大きなため息が聞こえると、部屋の電気が消えた。

最後に携帯を確認したけれど、通知はない。

既読すらついていない。



「ねー…恵ぃ…」

「…何すか」

「仲直りってどうやってするの?」

「謝ればいいんじゃないですか」

「そーだよねぇ…」

「……どうせあの人のことだから、任務のこと考えて”帰ってくるな”って言ったこと、1人で馬鹿みたいに後悔して。返信ないのも、そんな所が理由なんじゃないんすか」

「…恵ってエスパー?」

「違います」



本当にそうだったら、どんなに嬉しいことか。

少し気持ちが軽くなった。

小さく感謝するとため息が返ってきた。
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