第24章 熱血サンタクロース
「誰…。お前の知り合いか?」
「知り合いっていうか…」
乙骨君は相変わらず頼りなさそうな感じ。
隣にいる強気な女の子が、悟の言っていた”真希”だろうか。
「貴方が禪院真希、ねぇ…」
思っていたタイプと違う。
あの禪院家から酷い扱いを受けたと聞いているが、全く怯んでいる様子はない。
むしろ、その逆だ。
「誰ですか」
「怪しい者じゃないよ?乙骨君の友達」
「…本当ですか?当の本人がめちゃくちゃ驚いてますけど」
乙骨君の肩に手を置けば、リカちゃんの様子を確認できると思ったけれど、リカちゃんは出てこなかった。
こちらも想像以上の成長だ。
「僕の友達っていうか…。この人は五条先生の友達だよ」
「アレの友達?」
「そ、そう。悪い人じゃないと思うよ」
そこは断言して欲しいところだが、細かいことはどうでもいい。
早く確認と報告を終えて、悟と合流するとしよう。
「君達も知ってる通り、この後大変なことが起きるよね。そこで、私は1年を中心にサポートすることになったから、よろしくね」
「ぼ、僕達をですか?」
「パンダと棘だけではなく?」
二人の質問に答えながら、教室に軽く呪力を込める。
高専の至る所に呪力を込めておけば、万一こっちに被害が及んでも感知できる。
高専は元々呪力まみれの場所だから感知は難しいが、集中すれば何とかなるはずだ。