第24章 熱血サンタクロース
「お。悟もいるじゃん」
「しゃけ」
入ってきたのは、つんつん頭の男の子と、パンダ。
「正道〜、準備できたぞ」
「すまん、今立て込んでて…」
2人と目が合い、しばらく静止。
つんつん君は見たことないけれど、隣のクマ科の生き物とは顔見知りな気がする。
「…おかか」
「…どっかで見たことあんだよなぁ」
学長と親しげで、この風貌。
パンダというアイデンティティを持つ奴と言ったら、やっぱりあのパンダしないない気がする。
「うーん。思い出せない。悟、この人誰だ?」
「僕の彼女」
「か、彼女!?」「…!?」
顔を背けて、密かに悟の背中を抓る。
そんなことを言ってしまったら、バレて…。
「まさか…千夏!?」
パンダが顔を近づけてきて、何とか顔を合わせないようにする。
「あー…。そう言えば、千夏ってパンダとの相性最悪だったな」
「そうだったな…」
悟と学長が私とパンダの相性を思い出してくれた頃には、私とパンダはしっかり目を合わせていた。
「お前、生きてたのか」
「あはは」
初めて会った時から、私とパンダの間には大きな隔たりがあった。
丁寧に敬語を使っているつもりだったのかもしれないが、パンダの話し方が鼻について仕方がなく、パンダ側も私の話し方が気に食わなかったみたい。
そんな小さなことでお互いに苦手意識を持ち、後にその苦手意識は嫌悪感に変わっていった。
それ故に、この人形と話したのは、わずか2回。
「言っとくけど、私の方が年上だから!」
「俺、パンダ。人間の言葉、分からない」
「ぁ!?バカにしてんの!?」
「はい、ストーップ」
お腹を支点にして、悟に引っ張られ、パンダと距離を取らされた。
じたばたしても、悟の力は弱まらない。
ただ、ただ、悶々とした怒りが残った。