『【呪術廻戦】infinity』第22章「一握の優しさ」 281ページ - 夢小説(ドリーム小説)が無料で楽しめる -ドリームノベル- [スマホ対応]
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【呪術廻戦】infinity

第22章 一握の優しさ



「すみませーん」



開け放たれたドアをノックした見知らぬ人。

信徒の1人だろうか。

気配も人並みであるから、特別に警戒はしなかった。

けれど、身なりが異様だ。

不審者を見たような純粋な警戒のみ抱いていた。



「ここは関係者以外立ち入り禁止です。お引取りを」



しかし、帽子が掃けて彼女の顔が露になった瞬間、私の体は動いた。

けれど、それよりも彼女の動きの方が早かった。



「やぁ、傑」



ニヤッと笑った彼女の顔が、下から覗いている。

周りの皆は唖然としながらも、戦闘態勢をつくっている。

彼女を押し返したり、彼女の首を跳ねることは難しくない。

けれど、女らしからぬ力で手を捕まれているため、少し苦労しそうだ。



「久しいね」



手を抜こうとすればするほど、彼女の手にも力が入る。

骨の安否が心配だ。



「驚いた?」

「それなりには」

「…つまらねー男」



間合いを詰められたままだと、如何せん好ましくない。

彼女の腕を切り落とすか迷うところだが、そこで彼女の体が離れていった。

その隙を逃すほど、私の家族は甘くない。



「まぁまぁ、皆さん落ち着いて。戦いに来たわけじゃない」



刃物を首に当てられているにも関わらず、明るい笑顔を振りまいている。

依然として、彼女の恐怖心は旅に出ているようだ。



「皆、落ち着いて。彼女は私の知り合いだ」

「そうそう。過激な夜を共にして…」

「嘘はよせ」

「何想像してんの?私はゲームのこと言ってるんだけど。傑も意外と変態だねー」



また、忘れ去られた記憶が脳裏を過る。

鬱陶しい限りだ。



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