• テキストサイズ

【呪術廻戦】infinity

第20章 昔話のハッピーエンド




私の大っ嫌いな種族、『ぶりっ子』に成りすまして、千夏の連れに近づいた。

目当ての男と一緒に居た女の子は、私達が話しかけた途端、どこかに行ってしまった。



「少しお話しませんかぁ?」

「いーですよー」



興味無さそうに返事をした男の子は、何とも美しい見た目をしていた。

日本人離れした顔立ちに、一同顔を見合せた。



「海水浴?」

「そー。クラスメイトとね」



自然に話を聞き出すと、私の知っている千夏と、買い出しに行っているという千夏が同年齢であることが分かった。

これが奇跡というものなのか。



「…悟?」

「おー、傑!見て、ナンパされてんの」



傑と呼ばれた男の子は、悟君とは反対に日本男児。

白いTシャツの袖から覗く腕の筋肉は、とても締まっていた。



「千夏は?」

「まだ買うって言って、突っ走ってった」



傑君は両腕にかけられた沢山のビニール袋を軽く持ち上げて、やれやれといった様子で笑った。



「アイツ、そろそろ豚になるんじゃね?」

「悟。後で千夏に色々怒られると思うぞ」

「ソレハ、コワイナー。傑、助けてよね」

「私は関係ないだろ」



傑君は片腕分のビニール袋を、悟君に渡した。



「千夏ってさっきここいた子?」

「違う。さっきのは硝子っていう冷たい女」



悟君が情けもない形容詞を使ったため、傑君が軽くどついた。



(ナイス、美香!)



この流れで聞いてやる。

私が何年も探してきた女が、彼女であることを確認してやる。



「じゃあ、千夏ってどの子?」

「千夏?えっとね…」



悟君と傑君が合わせて周りを探した。

すると、向こうの屋台付近で私が千夏と予想していた子が、ナンパされていた。

そこには、冷たい女と言われていた硝子ちゃんもいた。


/ 1115ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp