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【呪術廻戦】infinity

第3章 共通認識


*****

「おーい、千夏!早くしろー」
「荷物見て。重いんだよ!」


今とは正反対の真冬。
私たちは巡回という名目で、原宿の竹下通りに来ていた。


「男ども。なんのためにそこにいる。荷物持ちだよ、荷物持ち!」


休日用の洋服を揃えたため、私と硝子の荷物は紙袋10個越え。
まとめればもう少し減るはず。


「あのね。君たち、目的わかってる?巡回よ、巡回」
「その手に持っているのは何かな?クレープに似た呪具なのかな?」


クレープ3個持ちの白髪と、クレープ1個で音を上げた前髪変男。


「とりま、裏行く?」
「おっけー」


さすがの私達でも仕事はちゃんとこなす。
殴られるのは痛いし、怒られるのは精神削れるし。


「か、可愛い…」
「あれ。千夏って光り物好きだっけ?」
「好きじゃないよ。でも、これ可愛くない?」


金色のブレスレットを硝子に見せ付ける。
けど、反応はイマイチ。
硝子はその隣にあったデザインの方が好きみたい。


「女の買い物は長いな」
「先行くか?」
「ギロッ!」
「「……」」


散々悩んだ結果、何も買わなかった。
飴を買うお金を取っておくには、ここで節約する必要があったから。
惜しいがそこまで欲しいわけではなかったので、あまり落ち込みはしなかった。
『可愛い』と『欲しい』は必ずしも繋がらないものだ。
男性陣には全く理解されず、嫌な目で見られたが…。
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